二子 玉川 堤防。 【京浜河川事務所の知られざる功績】二子玉川の多摩川氾濫を最小限に防いだ防波堤増強工事

二子玉川駅周辺堤防未整備地区のための「第3回二子玉川地区水辺地域づくりワーキング」開催のお知らせ

二子 玉川 堤防

大型で強い台風19号で首都圏でも複数の川が氾濫。 東京都と神奈川県の間を流れる多摩川でも氾濫が起きた。 多摩川で広範囲の氾濫が起こった場所のひとつが、東急田園都市線二子玉川駅周辺の世田谷区エリア。 この場所には、気になるマンションがある。 それは、二子玉川駅から徒歩2分に建ち、同駅のホームからもよく見える大型マンション。 タワー形状ではなく、板状の建物のため、タワマンとはいいにくいが、超高層の基準(地上60メートル以上)を満たすマンションである。 その大規模超高層マンションが気になった理由は、堤防の内側(多摩川側)に位置しているから。 04年から05年にかけての分譲当時、「あんなところに住んで、多摩川の氾濫が起きたらどうするんだ」という声があった。 しかし、そのマンションは爆発的な人気で、約200戸が一度の販売であっさり売り切れてしまった。 大人気だったが、不安要素があった超高層マンション……台風一過の10月13日午前中、電車の運行が回復しはじめたところで「実際に氾濫が起きたら、どうなったか」を確認しに向かった。 「風光明媚」を守るため、目の前に堤防を築かせなかった場所 二子玉川駅周辺には、多摩川と並行して多摩堤通りという道路がある。 この道路の脇にあるのが、およそ100年前に築かれた堤防である。 多摩堤通りとその横に築かれている堤防。 写真左手側が多摩川となり、堤防と多摩川の間にマンションが建っている。 筆者撮影 二子玉川駅近くには、大正時代まで「二子の渡し」という船着き場があり、風光明媚な場所として料亭や宿屋が集まっていた。 その人々が、目の前に堤防が築かれるのを嫌い、堤防の位置を内陸側にずらした。 その結果、堤防の内側(多摩川側)に位置する街区が生じてしまった。 これは、地元でよく知られている話だ。 堤防の内側に残っていた旧「富士観会館」が、21世紀に入ってから超高層マンションに生まれ変わった。 そのマンションが、「あんなところに住んで、氾濫が起きたらどうするんだ」といわれてしまったのである。 堤防に守られていないマンションは、今回の氾濫で…… 堤防の内側(多摩川側)といっても、二子玉川駅を中心に上流側と下流側では事情が異なる。 下流側は、多摩堤通り沿いの堤防に加え、内側にもうひとつの堤防が500メートルほど築かれており、その範囲内では、今回の氾濫は軽微だった。 道路や庭に水が少し流れてきただけで、床下浸水した家は見当たらなかった。 これに対して無防備なのが上流側、二子橋から新二子橋までのおおよそ200メートルのエリアだ。 この区間には、多摩堤通りと多摩川の間にもうひとつの堤防はなく、マンションが複数建っている。 川と住宅エリアが直結している場所に「富士観会館」跡地のマンションも建っており、12日深夜に多摩川から氾濫した濁流が押し寄せた。 複数のマンションのなかには、大きな被害を被った建物があった。 たとえば、建物の地下にあるクリニックには、濁流が流れ込んでしまった。 では、「富士観会館」跡地の超高層マンションはどうなっていたのか。 結論を先に申し上げると、氾濫による被害はなかった。 まず、建物は多摩堤通り側に寄せて建設されており、多摩川から緩やかに上った先に位置している。 ほんのわずかな距離であり、わずかな上りだが、川からあふれた水は建物まで到達することがなかった。 そのことを示すように、同マンションの敷地内車道をみると、緩やかな上りの途中まで川から運ばれた泥が残り、その先はきれいなままだった。 氾濫の規模がもっと大きければ、マンションの建物に到達しただろう。 しかし、その場合も心配はない。 同マンションは、1階に住戸はないからだ。 通常のマンションでいえば、3階相当の高さから住戸を配置しており、その位置は多摩堤通りの堤防よりはるかに高い。 堤防の後ろに、超高層マンションが建っている。 3階以上に配置される住戸は堤防より高い位置となる。 筆者撮影 「多摩川の氾濫が起きたらどうするんだ」といわれたマンションは、しっかり対策が考えられていたわけだ。 もちろん、今回以上の氾濫が起きた場合、建物1階まで濁流が押し寄せることによる被害はあるだろう。 しかし、その場合も3階以上に配置された住戸への被害は生じにくい。 高い堤防を築けば、エリアのムードは一変する マンションが建つ一帯では、以前から新たな堤防を築くべきではないか、という議論があった。 しかし、100年前と同様、景色のよさから堤防設置に反対する声が強かった。 実際、川の近くに住む気持ちよさがある。 二子玉川駅に近い便利な場所で、この心地よさは得がたいものがある。 もし、多摩川沿いに背の高いコンクリート製の堤防を築けば、氾濫の不安は減るだろうが、風情は大きく変わってしまう。 こういうケースでは、「風情」よりも「安全」が優先されることが多い。 しかし、二子玉川駅近くでは、100年ほど前から「安全よりも風情」という意見が強いわけだ。 その場所で、今回、氾濫が起きた。 写真左手側が川となる。 右手側には複数のマンションが建っている。 私が気になっていたマンションは、この位置よりも奥に位置し、写真には写っていない。 筆者撮影 では、この後、「数10年に一度の氾濫に備えて、なんとしてでも堤防を築け」という方向に進むのだろうか。 背の高い堤防はうっとうしいと感じるかもしれないが、「3階以上に住戸を配置」というマンションが主体であれば、住戸からの眺めに変化はないだろう。 とはいっても、堤防を新設すると、街区のムードが変わるし、道路が狭くなってマンション駐車場に車を入れにくくなるといった問題も生じそうだ。 そもそも、マンション購入者は、氾濫を止める堤防がないことを分かって、マンション購入を決めている。 単純に、「氾濫が起きたから、なんとしても堤防をつくろう」とはならない可能性がある。 今回の氾濫から得た教訓をどう活かすか。 それは、むずかしいものになりそうだ。 今回から、不動産関係者や投資家といったプロ向けの住宅レポートを有料記事として展開。 デベロッパーや販売会社への直接取材で聞き出した開発秘話や販売の工夫などを紹介することにした。 マンションや一戸建て住宅を取材してまわっていると、工夫のほどに感心して、賞賛したくなることがある。 ただし、その工夫はプロにとって「偉大な一歩」であっても、興味の薄い人にとっては、どうでもいいことだったりする。 なかなか、記事にしにくいのだ。 そこで、プロ向けの有料記事であれば、書きたいことを思い切り書くことができると考えた。 大学を出て編集の仕事に就いてから40年以上、不特定多数の人を念頭に記事を書き続けてきた私にとって、有料記事は新しい世界に踏み出す気持ちにさせてくれる。 記事をつくる私も、新たな分野を楽しみにしている。 なお、第1回の記事は下の「サンプル記事」のリンクから全文を読むことができる。 そして、一般的な住宅関連記事は今までどおり無料記事として書いてゆく。 湾岸居住者が認める、建物の質の高さ 地上48階建て、総戸数1152戸の「ブランズタワー豊洲」(東急不動産、NIPPO、大成有楽不動産、JR西日本プロパティーズ)は、東京メトロ有楽町線の豊洲駅から徒歩4分に建設される超高層マンションだ。 豊洲エリアでも、駅に近いマンションとなるのだが、その特徴は「駅近」だけではない。 今、湾岸エリアで新規分譲マンションが出ると、真っ先に関心を示すのは、じつは、すでに湾岸に住んでいる人たち。 「新しいマンションは、どんなだろう」「良質で、価格が折り合えば、購入してもよい」とモデルルームを見に来る。 所有している湾岸のマンションを中古で売れば、購入時よりも高く売れる。 賃貸に出したときの家賃設定も高い。 だったら、買い替えても、もしくは買い足してもよいかな、と考える人が多いためだろう。 そして、湾岸在住の知り合いと、見学してきた感想で盛り上がる。 その湾外在住者の間で、すこぶる評価が高いマンションが「ブランズタワー豊洲」だ。 理由は、建物と専有部のつくりがよいと評価されているから。 まず、免震の効果が大きいとされる「中間免震構造」を採用し、非常用電源は72時間分を備える。 そして、約43平米の1LDKから約219平米の3LDKまでバリエーション豊富な住戸は、開放感が大きいことも高評価の理由だ。 実際、「ブランズタワー豊洲」のモデルルームでは大きな開放感を感じる。 それを感じさせるために、いくつかの工夫が凝らされている。 たとえば、角住戸には床面から立ち上がるコーナーサッシを配置。 このコーナーサッシは背が高いにもかかわらず、横桟を入れず、縦桟だけで構成される。 高い風圧が想定される超高層でハイサッシの横桟を無くすのは、たいへんだったろう。 一般的なハイサッシよりも高く、縦桟のみで構成されるコーナーサッシ。 モデルルームにて筆者撮影 また、万が一、ガラスにキズが入ったなどの理由でガラス交換をするとき、交換用ガラスをエレベーターで運びやすくするためには、横桟と縦桟でガラス1枚のサイズを小さくしたほうがよい。 そういった設計上の困難さ、管理上の都合を押し切って、縦桟のみのコーナーサッシをつくった努力に脱帽したい。 一方、バルコニーに設置されるガラスの手すりには、一般的な縦桟に加えて横桟が2本入れられている。 これは、手すりの高さを150センチにしているため、風圧に耐えるための補強である。 バルコニーの手すりは縦桟と横桟入り。 それでも、デザインがよいので、桟が邪魔にならない。 モデルルームにて筆者撮影 バルコニーに出たときの恐怖心を軽減させるために、手すりを高くしたのだが、高くするための補強も行ったわけだ。 ガラスの桟に関して、場所に応じた最善の方策がとられている。 「ブランズタワー豊洲」で最も注目すべき特徴は、しかしながら、ガラスの桟ではない。 私が注目するのは、以下の2点。 「隣接する小学校の校舎増築」と「1戸に1つずつ配置される大型の防災倉庫」だ。 居住者が隣接する小学校に通うことができるように ブランズタワー豊洲の敷地配置図。 住宅棟の南側に小学校の増築予定地がある。 筆者撮影 上の写真は、2019年2月、「ブランズタワー豊洲」の販売開始に先立って行われた記者発表で公開された敷地配置図。 「ブランズタワー豊洲」の住宅棟予定地の南側に「小学校増築予定地」とある。 これは、隣接する豊洲西小学校の校舎を増やす工事が行われることを示している。 校舎が増えるおかげで、「ブランズタワー豊洲」に住む児童は、豊洲西小学校に通うことができる。 校舎が増えなければ、定員一杯を理由に、入学はできなかった。 都合よく小学校が増築してくれてよかったねえ、と思う人は、まずいないだろう。 ご明察のとおり、「ブランズタワー豊洲」は、敷地の一部を使って校舎を建設し、小学校に無償譲渡するのである。 既存の豊洲西小学校。 その手前に、新しい校舎がつくられる予定だ。 筆者撮影 新たな校舎とその用地を無償譲渡することは、「ブランズタワー豊洲」の分譲価格に影響を及ぼす。 1戸あたりの価格は多少とも上昇することになる。 価格が上がるが、「隣接する小学校に子どもを通わせることができる」という長所が生まれる。 これが、もし「隣接する小学校には通えません」となったら、どうなるか。 子育てをしているファミリー世帯はガッカリして、それを理由に購入を見合わせる可能性が出てくる。 その場合、「小学校は遠くなりますが、その分、分譲価格は安くなっています」といっても、納得してくれるかどうか。 そして、「価格の安さ」でいえば、ほぼ同時期に販売を開始した「晴海フラッグ」の分譲住宅にかなわない。 「晴海フラッグ」と「ブランズタワー豊洲」では、駅からの距離、既存の商業施設への近さなど立地条件が大きく異なり、地下鉄駅と「ららぽーと豊洲」に近い「ブランズタワー豊洲」のほうが、高い価格設定となる。 だったら、価格に見合う「長所」を多くしようとする姿勢は正しい。 「長所」のひとつが、隣接する小学校に通うことができることとなる。 隣接する小学校に子どもを通わせることができれば、親の安心感は大きい。 そして、中古で売るとき、賃貸で貸し出すときの大きなアピールポイントにもなる。 大きな防災備蓄倉庫が付くという長所も 「ブランズタワー豊洲」には、1戸にひとつずつ防災備蓄倉庫が付く、という長所もある。 その防災倉庫は、サイズが大きく、玄関錠と同じキーで施錠・解錠ができるので、各住戸ごとに管理される。 各住戸に設置される防災備蓄倉庫の例。 住戸によって大きさに差があるが、かなりの大型になる。 写真は、東急不動産提供 まるでトランクルームのようだが、防災備蓄の目的でしか使えないことになっている。 これは、防災備蓄倉庫であることを理由に容積算入外となっているため、仕方のないことだろう。 それでも、これだけ大きな「各戸の防災倉庫」を容積に入れずに済んでいるとは、おそれ入る。 小学校の校舎にしろ、各戸の防災倉庫にしろ、実現させるには、行政との交渉が必要だ。 大規模マンションの場合、この「交渉力」が物件の魅力を左右する。 「ブランズタワー豊洲」は、高い交渉力で勝ち取った長所が多い。 それは、同マンションの大きな魅力になっている。

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多摩川の氾濫は二子玉川で堤防の反対運動があった場所だった。

二子 玉川 堤防

工事のために多摩川に沿って植えられている樹木も伐採された。 樹木の伐採に対して、近隣住民らを中心に連日抗議活動が行われている。 多摩川暫定堤防への反対運動は、別事業である二子玉川ライズ(二子玉川東地区再開発)の差し止め訴訟の証人尋問で質問が飛び出すほど広い関心を集めている。 しかし、反対理由が多岐に渡ることもあり、その主張は必ずしも正確に理解されていない。 それは二子玉川ライズ訴訟の証人尋問で、再開発組合側の弁護士が反対する理由の説明を要求したことが象徴している(林田力「二子玉川再開発差し止め訴訟控訴審証人尋問 下 」PJニュース2010年4月15日)。 堤防に対する根本的な反対理由は必要性の欠如である。 国土交通省の設定する計画高水位は過大であり、スーパー堤防は勿論、暫定堤防であっても、無用の長物である。 計画高水位は1910年(明治43年)の洪水に基づき定められた。 しかし、当時の多摩川の河道は現在に比べると、蛇行していた。 また、多摩川では砂利採掘が行われ、河床が大幅に低くなっていった。 それ故に1910年の洪水に基づいて計画高水位を算出すること自体が無意味とする。 この点について国土交通省の説明資料では以下のように反論する。 結論は反対運動の主張を否定するものの、河道の変化など計画高水位策定時からの状況の変化があることは認めている。 八ッ場ダムにしても諫早湾にしても、新たな事実が判明しても、一度動き出したら止まらないのが日本の公共事業である。 暫定堤防でも前提に変化があるならば頭ごなしに否定するのではなく、立ち止まって真剣に再検討することが求められる。 この堤防整備事業は「二子玉川南地区無堤部解消プロジェクト」とも称される。 「二子玉川南地区には堤防がない。 だから堤防を作ろう」という堤防建設ありきの発想が露骨なプロジェクト名である。 堤防を必要とする前提の誤りを指摘することが正面からの反論になる。 反対運動では暫定堤防を不要とするだけでなく、積極的に有害であると主張される。 その理由として以下の4点がある。 第1に鳥獣保護区・風致地区の貴重な自然環境の破壊である。 第2に眺望の破壊である。 家の前に高い堤防ができると、川べりの素晴らしい眺めが遮られる。 その眺望をセールスポイントとする飲食店も立地しており、営業上の死活問題にもなる。 もともと二子玉川南地区は景観を売り物にする料亭があり、堤防建設に反対したという歴史がある。 第3に治安の悪化である。 高い堤防ができると、堤防の内側は人目がつきにくくなる。 現に堤防建設済みの対岸の川崎市側では花火などで深夜まで騒々しい状態である。 これら3点の反対理由は直感的に理解しやすいが、マックス・ウェーバー流に言うならば堤防推進派との間に異なる価値観による「神々の争い」を引き起こすことになる。 自然環境も眺望・治安も価値があることは誰も否定できないものである。 一方で堤防推進派は洪水被害から生命・財産を守るという大義名分がある。 こうなると堤防建設の賛否は自然や眺望・治安を優先するか、水害防止を優先するかという問題と位置付けられてしまう。 実際、このような二派の対立という形で紹介したテレビ番組があった(TBS「噂の東京マガジン」2009年8月23日放送)。 もし平時の快適な生活と災害時の安全のどちらを優先するかという形で一面的な整理をされると、反対運動の分が悪くなる。 それ故に反対運動では根本的な反対理由として、そもそも暫定堤防は不要と主張する。 第4に内水氾濫の危険である。 二子玉川南地区は堤防(旧堤防)よりも川寄りの地域である。 暫定堤防ができると、二つの堤防に挟まれる。 まるでタライの底のような状態で、降雨が滞留し、内水氾濫となる懸念がある。 この点については国土交通省にも配慮が見られる(国土交通省・前掲資料)。 二子玉川南地区では雨水は下水道に取り込まれて排水されるが、下水道は北側に延び、南地区の外に出る。 これで排水されるというのが国土交通省の説明である。 既に2009年10月に下水道工事が行われた。 これは土地の低い方から高い方へ排水するという不自然な処理であり、このような処理をしなければならない点で計画は無理筋である。 しかも、下水道が延びる先の旧玉川高校近辺は集中豪雨時に雨水が逆流してマンホールが飛ぶような場所である(林田力「二子玉川再開発差し止め訴訟控訴審証人尋問 上 」PJニュース2010年4月14日)。 豪雨時は南地区からの雨水も逆流してしまい、解決策にならないと批判される。 また、二子玉川南地区からの不自然な排水は旧玉川高校近辺の住民にとって納得できないものである。 公共事業が地域コミュニティーを破壊する例が多いが、ここでも地区間対立を煽りかねない。 この内水氾濫の危険増大という反対理由は堤防が水害の原因になるとする点で、水害の防止という堤防推進派の大義名分を崩す論拠になる。 堤防推進派は「100年に一度」または「200年に一度」というレベルの大洪水の備えとして、堤防の必要性を主張する。 これに対して、内水氾濫の原因となる局地的な集中豪雨(ゲリラ豪雨)はヒートアイランド現象などにより、近年になって頻発している。 めったに起こらない大洪水に備えるために、頻発する集中豪雨時の危険を増大させるならば本末転倒になる。 住民らは科学的なデータに基づく堤防の必要性の説明を求め、話し合いを望んでいる。 しかし、国土交通省京浜河川事務所側は連休中であることを理由に責任ある立場の人間は出てこなかった。 末端の工事業者だけが現れて、樹木を伐採し、工事を進めた。 これまでに松や竹が伐採された。 それでも抗議活動によって連休終了までに松・桜・椿・銀杏・桑など多くの樹木を守ることができた。 抗議活動は今後も続ける予定とする。 住民の抗議で伐採から守られた旧玉川一丁目河川広場の樹木(撮影:林田力、2010年5月4日) 建設中の暫定堤防の上から下流方向を撮影。 画面中央の松の木は松林から移植されたもの。 2010年5月22日には土曜日であるにもかかわらず、午前7時半から工事を開始し、住民感情を逆撫でした。 「せたがや百景」にも選定された松林などは伐採されてしまったが、住民らは残された樹木を守ろうとしている。 土のうの積み上げ場所は住民らが守ろうとしている桜の木や旧玉川一丁目河川広場よりも川岸に近く、既に工事用に除草されてしまった場所である。 それ故に桜の木の伐採などに比べると、施工者側にとっては工事しやすく、住民側にとっては抗議しにくい場所ではある。 しかし、土のう積み工事は住民側にとって看過できない問題がある。 本記事では2点指摘する。 第1に土のうの積み上げにより、二子玉川南地区から多摩川への眺めが遮られてしまう。 既に堤防建設によって二子玉川南地区の多くの場所で住民が長年親しんできた多摩川への視界が遮られているが、土のう工事は残された場所からの眺めも奪うものである。 第2に土のう工事は堤防建設を早く進めるためのものでしかなく、住民のことを考えたものではない。 多摩川は6月から増水期に入り、そのままでは工事ができない。 ところが、土のうを積むことで、増水期でも工事を進めようとする。 現在は価値観の転換期にある。 これまでの日本で開発優先の発想によって無駄な公共事業が行われてきたことを総論で否定する人はいない。 しかし、「コンクリートから人へ」をキャッチフレーズに歴史的な政権交代を果たした現在でも、利権などのしがらみから無駄な公共事業が検証されないまま進められている状態である。 鳩山政権の力不足の面もあるが、価値観の転換は一朝一夕に変わるものではない。 それ故に過去の基準で正しいと判断した内容も時間をかけて慎重に検証し直すことが必要である。 ところが国土交通省の姿勢は正反対である。 通常は行わない増水期にも工事を進めようとする。 ここには新時代の価値観では耐えられない工事であることが分かっているために、一日も早く工事を完成させ、「できたものは仕方がない」で逃げ切ろうとする目論見が透けて見える。 また、住民の抗議に対する工事関係者の反論も「やれと言われたからやっている」というもので、自らの仕事に対する責任感も価値認識も誇りも感じられなかった。 この発注者(国土交通省)にして、この施工者ありである。 この場所に今後も住み続ける住民の真剣さとは比べようもなかった。 土のうの上で抗議する住民 撮影:林田力、2010年5月22日 暫定堤防建設工事中の多摩川 建設中の暫定堤防の最北端を撮影。 守る会はパイオニア研修場跡地のマンション建設計画の見直しを求めて活動していたが、2011年2月にマンションが竣工した。 問題のマンションは三菱地所分譲、浅沼組施工の「パークハウス二子玉川プレイス」(玉川1丁目計画)で8階建てである。 建設地周辺は4階建てのマンションを除くと2階建ての住居が大半であり、8階建ての威圧感は大きい。 現地周辺は世田谷区の「水と緑の風景軸」の重点地域である。 江戸時代には二子の渡しがあり、近代になると多摩川の景観を楽しめる料亭で賑わった。 大正時代に川岸から離れた場所に堤防を築くなど景観の保全に気を配ってきた地域であった(林田力「ブラタモリで見た失われるニコタマの魅力」PJニュース2010年11月7日)。 「玉川1丁目計画」とほぼ並行して建設地の北側には二子玉川東地区再開発の一環として「二子玉川ライズ・ショッピングセンター」「二子玉川ライズ オフィス」が入居する16階建てのビルが建設された。 このため、建設地の北側の住宅は2つのビルに挟まれる。 その圧迫感の中での生活を強いられることになる。 このために周辺住民は「玉川1丁目の住環境を守る会」を結成して、抗議活動を展開した。 建設地周辺には反対運動の幟や看板が林立し、反対運動の根強さを示した。 赤字で「三菱地所・浅沼組 地域住民無視 怒 怒 やめろ」と書かれた激烈な看板が掲示された。 世田谷区から騒音計や振動計を借用して、基準値オーバーであることを計測し、改善させたこともあった。 建設地には「二子の渡し」の目印となっていた樹齢150〜300年の松の木が5本生えていた。 住民側は松の保全を要求していたが、2009年11月19日に4本の松を住民に予告せずに突然伐採した。 住民の抗議によって最後に残った1本の赤松だけが保全されることになった。 マンション建設反対運動はマンション建設で被害を受ける建設地周辺の住民主体の運動になるが、「玉川1丁目の住環境を守る会」には以下の特徴がある。 第一に三菱地所に対する抗議要求運動と位置付けたことである。 具体的には三菱地所の執行役員に面会しての要請や三菱地所本社近辺でのビラまき、株主総会での質問など三菱地所に対する抗議などが行われた。 地域で閉ざされた運動に陥りやすいマンション建設反対運動の弱点を克服する活動である。 第二に広範な地域的連携である。 「玉川1丁目の住環境を守る会」は二子玉川ライズの見直しを求める「二子玉川の環境を守る会」(旧にこたまの環境を守る会)など他の問題に取り組む住民団体と連携した。 その成果の一つが2010年3月27日に開催した「二子玉川の環境を守ろう お花見交流会」である。 ここでは様々な地域の問題に取り組む住民団体のメンバーに「玉川1丁目計画」の建設現場を案内し、住環境破壊の実態を紹介した。 お花見交流会での建設現場視察時には参加者の要望で工事責任者である浅沼組の沢田氏が説明したが、住民感覚との乖離を印象付けた。 「8階建てにする根拠は?」と聞くと、「(近隣対策業者の)メイズプランに聞いてください」と答える。 問い合わせ先が建築主の三菱地所ではなく、メイズプランである根拠を聞くと、最初は「看板に連絡先として書いてあるから」と答えたが、その後で「三菱地所に直接尋ねてもいい」となった。 住民の抗議に対する意見を尋ねると「ノーコメント」を貫いた。 住民から失笑が起きたが、発注者の要望通りに施工するのが施工者の役割であり、コメントする立場にないとの主張である。 これに対して、住民は「内部では役割分担があっても全体が一体として工事をしており、人間の住む環境を破壊している。 それに対して私はコメントする立場にない」で済ませるのかと反発した。 「たとえ住民が不幸になっても発注者の計画に従って建設するのが淺沼組のスタンスですね」と確認すると、「それが請負者の立場だ」と回答した。 ここからはハンナ・アーレントの言葉「服従は支持と同じ」を想起する。 発注者の指示があるとしても、それを支持しているから浅沼組は工事を請け負っている。 「コメントする立場にない」は卑怯な回答である。 三菱地所マンション問題での住民の一番の不満は、住民の意見に耳を傾ける姿勢が事業者に根本的に欠けていることである。 それが実感された交流会であった。 「守る会」の運動には一定の具体的成果が見られた。 解体時のアスベスト除去の安全管理や機械式3段駐車場の台数削減、目隠しの設置、祭日の工事中止、生活道路上での待機車両の駐車禁止、工事終了後の近隣家屋清掃などである。 しかし、運動の限界もあった。 住民の根本的な要望である階数の削減は完全に無視され、建物全体の高さが50センチメートル下げられただけであった。 世田谷区の担当者は相談に乗ってくれたものの、業者への指導の段階では業者の言いなりになってしまったとする。 住民ではなく業者側の利益に偏重した行政が行われている実態があり、これを改善しなければ住環境は一層悪化してしまうと結論付けた。 パークハウス二子玉川プレイスに対する運動は終了したものの、玉川1丁目住民は北側の二子玉川ライズの高層ビルの風害にも苦しめられている。 玉川1丁目住民らは「守る会」の経験を活かして風害問題にも取り組んでいる。 妥結内容は非公開となっているが、近隣住民の会の要求内容は他所のマンション建設反対運動の参考になる。 「近隣住民の会」はパークハウス二子玉川プレイスに反対する住民団体「玉川1丁目の住環境を守る会」を母体として2011年1月に結成された。 「守る会」が「近隣住民の会」を支援するなど両者は連携しており、協議の終了も「守る会」が2011年6月に発行した「守る会ニュース」第25号で発表された。 協議において「近隣住民の会」は以下の三原則を要求した。 第一に近隣家屋(1列目)のみではなく、一定距離までの2列目以降の家屋にも迷惑料や被害補償料を支払うことである。 第二に家屋所有者には日影被害・資産価値低下等への被害補償と工事被害への迷惑料、賃借住民に対しても工事被害への迷惑料を支払うことである。 第三に反対運動への参加不参加、住民の会への参加不参加に関わらず、一定基準の下に同じ扱いをすることである。 これは被害及び迷惑を被ったことは共通という考え方である。 これら三原則は地域住民の連帯を高める点で重要である。 マンション建設反対運動に対して事業者側は近隣対策業者を暗躍させて、住民の分断を図る傾向がある。 上記三原則は住民の分断に対抗する論理として他の反対運動にも参考になる。 特に第二の点は分譲住民と賃貸住民の溝を埋める点で大きな意義がある。 これまでマンション建設反対運動は分譲住民中心で行われていた。 そのためにマンション建設反対運動には恵まれた住環境を享受していた古くからの住民層の既得権益維持の運動というネガティブな評価も生じていた。 これはゼロゼロ物件トラブルや追い出し屋、ネットカフェ難民などの深刻なトラブルを抱える賃貸住民が街づくりの問題を敬遠する要因でもあった。 しかし、不動産問題の解決には不動産業界の共通の被害者として分譲住民と賃貸住民の連帯が求められている(林田力「分譲被害者と賃貸被害者の連帯を」PJニュース2010年9月27日)。 賃貸住民を反対運動に引き入れることは運動を強くすることになる。 一見すると、転居が容易な賃貸住民よりも、分譲住民の方が住環境を守る運動へのモチベーションが高そうに思える。 しかし、不動産という資産を抱える家屋所有者は何よりも資産価値の低下を恐れる。 住環境という価値よりも不動産の経済的価値を優先する傾向にある。 その結果、建築紛争が長引いて地域の評判が落ちることを恐れ、安易な妥協に陥ってしまう。 日本のプチ・ブルには不正に直面した場合に不正そのものと戦うことよりも、不正を前提として、その中で上手く泳ごうとする弱さがある。 それが不動産業者に付け込まれる(林田力「区画整理・再開発反対運動の脆さと方向性 上 」PJニュース2010年8月31日)。 この点では住環境以外に失うものがない賃貸住民の方が強い。 分譲と賃貸で分断するのではなく、同じ住民として住環境という共通の価値で運動を進めることがマンション反対運動を強くする。 第三の点は議論の生じるところである。 反対運動で汗を流した人と、汗を流さなかった人が同じ迷惑料を受け取ることが公正かという問題である。 破産企業に対する債権者の請求のように、支払い原資が全ての要求者の要求額を満足できない局面では汗を流した人と流さなかった人で差をつけることに合理性がある。 しかし、企業相手に経済的弱者が要求する運動では、汗を流した人と流さなかった人で区別しない方が望ましい。 これは労働法の分野では答えが出されている。 一つの工場や事業場に常時使用される同種の労働者の4分の3以上が、一つの労働協約の適用を受けるときは、残りの同種の労働者にもその協約が適用される(労働組合法第17条)。 この労働協約の拡張適用によって労働組合に加入していない組合員も労働協約の恩恵を受ける。 これは非組合員のフリーライドを容認し、組合加入の利益を薄くするというデメリットがある。 それでも労働条件を統一化し、一部労働者の優遇や不利益を阻止する点で労働者の団結に資するものとして正当化されている。 住民運動にも同じ論理が適合する。

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二子玉川地区水辺地域づくりワーキングについて

二子 玉川 堤防

もくじ• 堤防に通り道を開けると、陸閘 どう見ても人工堤防。 (自然堤防じゃなさそうってことね。 ) そこを切通してるよね。 調べてみると『陸閘』なるキーワードが出てきた。 「りっこう」とか「りくこう」と読む。 河川等の堤防を通常時は生活のため通行出来るよう途切れさせてあり、増水時にはそれをゲート等により塞いで暫定的に堤防の役割を果たす目的で設置された施設。 ふだんは堤防を開けておいて、増水したらゲートで閉じるってことね。 見たまんま。 変換しても出てこないし、世の中には知らないことがたくさんあるね。 もちろん、ここ以外にもある。 漢字見ると、 「閘門」の陸上版てことだよね。 水位差が前提の施設のことだから、イメージは湧く。 この堤防は何? 大正から昭和初期にかけての話なんだけど。 一級河川の多摩川だから、二子玉川駅のあたりにも堤防を造ることになりました。 このあたりはかつて、ことから、宿場町としても栄えてたのね。 さて堤防を造ろうとなったら、景観が悪くなるからやめろと。 しかたがないから、お宿とか料亭とかの後ろに築堤しましたってことで。 そうすると、小山(堤防)が生活導線の邪魔になるわけで、切通し(陸閘)を設けましたとさ。 めでたしめでたし。 現状では、川辺にしっかりと堤防が出来上がってるから、この陸閘がある小山は『旧堤防』てことになる。 赤レンガ積み! 大正から昭和なんてキーワードが出てくると、ちょっとワクワクする。 昭和初期なんて、半世紀以上前。 遺跡だよ~ 陸閘は赤レンガで固められてて、多摩川の増水時には門を閉めたのであろう溝が残ってる。 イギリス積み! 長手と小口が一段ずつ。 きれいに整ってる。 一部、擁壁化されてるところもあったけど、レンガ積み、いいねっ!! 落書きされちゃってたみたいで、上塗りで消されてる。 残念なこと。。 貴重な赤レンガ施設なんだから。 大事にしよう! 二子玉川は無堤防エリアだった なんでも、二子玉川駅の辺りは最近まで堤防がなかったんだとか。 マジか。

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