びまん 性 大 細胞 型 b 細胞 リンパ腫。 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫の基本から治療方法まで解説

びまん 性 大 細胞 型 b 細胞 リンパ腫

中枢神経系原発悪性リンパ腫(primary central nervous system lymphoma; PCNSL) 中枢神経系原発悪性リンパ腫 中枢神経系原発悪性リンパ腫(primary central nervous system lymphoma; PCNSL)は、中枢神経系(脳、脊髄、眼球)に発生する悪性リンパ腫で、リンパ節から発生した悪性リンパ腫とは異なります。 悪性リンパ腫の病理診断は、組織切片に発現している蛋白質を特殊な抗体で染色する免疫染色という手法を用いて細かく分類されます。 実際には、B細胞、T細胞、NK細胞の各種発現蛋白(マーカー)に対する免疫染色を行います。 一方、非ホジキンリンパ腫は、発生頻度が高く、同じ悪性リンパ腫でもその病理像はさまざまです。 中枢神経系に見られる悪性リンパ腫は、非ホジキンリンパ腫の一種ですが、ほとんどがB細胞由来という特徴があり、中枢神経系から発生(原発)するものと、他の部位から中枢神経系へ転移してくるものがあります。 このうち、中枢神経系から発生するものを中枢神経系原発悪性リンパ腫と呼んでいます。 このほか、臨床では治療法の選択のために悪性度に基づいて低悪性度、中悪性度、高悪性度の3つに分類することもあります。 特に60歳台に多く、罹患率が近年上昇しています。 主な症状 眼球や脊髄など中枢神経系のどこにでも発生しますが、多くは大脳の前頭葉や側頭葉、基底核、脳室周囲、脳梁に発生します。 中枢神経系原発悪性リンパ腫の診断:画像診断および手術(生検術) 画像診断等 神経症状が見られる場合、まず脳MRIなどの画像検査が行われます。 脳MRIでは、腫瘍はT1強調画像で等〜低信号域、T2強調画像で軽度高信号域を示し、造影にて均一な強い増強効果を示します。 また、腫瘍周囲にも強い脳浮腫が認められます。 この脳MRI検査で悪性リンパ腫を強く疑うこともできますが、時に膠芽腫や転移性脳腫瘍などの他の悪性脳腫瘍と見分けがつかないことがあります。 画像検査でもう一つ重要なことは、全身性の悪性リンパ腫を見逃さないことです。 脳MRI等の中枢神経系の検査と並行して、胸腹部の造影CT、FDG-PET検査、精巣エコー(男性の場合)などの全身検索を行い、他の臓器に病変があるか否かを確認していきます。 また、画像所見の他、血液検査、可能であれば脳脊髄液の細胞診などを行って総合的に検討していきます。 しかし、最終的には手術(生検術)による病理診断が必要となります。 手術(定位的脳腫瘍生検術) 画像検査や血液検査等で中枢神経系原発悪性リンパ腫が疑われた場合、次に手術(生検術)を行って病理診断を確定することになります。 悪性リンパ腫では、手術での摘出量が治療に影響しない、つまり腫瘍をたくさん摘出する場合とほんの一部分を採取する場合とで治療成績には変わりがないとされていますので、一般的には定位的脳腫瘍生検術(開頭をせず頭蓋骨に小さな穴をあけて、そこから生検針を刺して小さな組織を採取する手術)を行います。 この生検術では皮膚の傷が小さくて済むため、術後すぐに化学療法や放射線治療を開始できるというメリットもあります。 手術はあくまでも病理診断を得るためのものであり、治療の中心は、次に述べる化学療法や放射線治療などを確実に行うことになります。 悪性リンパ腫の発生部位に基づく治療法の選択 中枢神経系原発悪性リンパ腫の多くは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma)と診断され、臨床的には中悪性度に分類されます。 他の体の部位に発生する全身性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは病態や治療の反応性が異なることから、独立した疾患として分類されています。 全身性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫では、R-CHOP療法と呼ばれる化学療法が標準治療(最良の治療効果が科学的に証明されている治療法のこと)とされています。 R-CHOP療法は、治療薬の頭文字をとってつけられた名前で、使用する薬剤は、Rituximab(商品名:リツキサン)、Cyclophophamide(商品名:エンドキサン)、Hydroxydaunorubicin(doxorubicin、商品名:アドリアシン)、Oncovin vincristine、商品名:オンコビン)、Prednisolone(商品名:プレドニン等)の5つです。 中枢神経系のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫にはR-CHOP療法はあまり効果が認められていませんが、これは治療に用いる抗腫瘍薬の多くが血液脳関門を通過できない(脳の中に薬が入っていかない)ためと考えられています。 化学療法を通常投与量よりも大量投与できれば血液脳関門を通過できるのではないかという考えがあり、そのために用いられるものとして、methotrexate(商品名:メソトレキセート)があります。 中枢神経系の悪性リンパ腫の化学療法では、methotrexate(商品名:メソトレキセート)を中心とした化学療法が行われています。 このように、悪性リンパ腫では、全身性病変と中枢神経系病変とでは化学療法が異なるため、事前の全身検索が特に重要となります。 中枢神経系原発悪性リンパ腫の化学療法と放射線治療 中枢神経系原発悪性リンパ腫の標準治療:メソトレキセート大量療法 これまで本邦では、中枢神経系原発悪性リンパ腫の治療法として、メソトレキセート大量療法を3〜5コースを先行して行い、その後に放射線治療(全脳照射30〜45 Gy)が行われてきました。 メソトレキセートを先行させるのは、メソトレキセートと放射線治療を同時に行うと晩期障害(長期的な副作用)として白質脳症と呼ばれる脳の障害が起こりやすいことが知られているためです。 特に高齢の方に白質脳症が起こると、認知機能が低下して、有意義な生活が送れなくなる可能性があります。 白質脳症は化学療法と放射線治療の組合せによって起こると考えられており、先行する化学療法を強化することで放射線治療を最小限に留め、脳障害を少なくする新たな治療法の開発が、海外を中心に研究されています。 中枢神経系原発悪性リンパ腫のその他の治療:R-MPV療法 世界で発表された論文の中で、治療成績が良く、副作用も比較的少ないとされる治療法の一つに、R-MPV療法があります。 この治療法は、メソトレキセートを基本として、更に3つの抗腫瘍薬、すなわち、リツキサン、procarbazine(商品名:プロカルバジン)、オンコビンを用いるものです 3。 いわばメソトレキセート大量療法をバージョンアップしたような治療法です。 この治療法の特徴は、放射線照射量を減量できる点です。 これにより、脳の晩期障害を軽減できるのではないかと期待されています。 当科で行っている脳原発悪性リンパ腫の治療スケジュールは下図のように、R-MPV療法を隔週で5回行った後、放射線治療(全脳照射30Gy+局所照射10Gy)を行い、最後に地固め療法としてCytarabine(シダラビン、別名:Ara-C; 商品名:キロサイド)大量療法(HD-Ara-C)を2回行うというものです。 R-MPVは5回行うことになっていますが、腫瘍が完全に消失しない場合にはR-MPVをもう2回追加して合計7回行うことがあります。 放射線治療前に腫瘍を画像上消失させることは治療の重要なポイントであるため、当科ではR-MPVの効果が不十分と判断される場合は、可能な限りR-MPVを2回追加することがあります。 中枢神経系原発悪性リンパ腫の治療期間は長期に及びますが、はじめにしっかり治療することが最も重要です。 R-MPV療法の副作用と危険性 R-MPV療法は、使用する薬剤が増える分、副作用や危険性も増加します。 しかし、血液細胞が減少するといった骨髄抑制の副作用は比較的少ないとされています。 R-MPV療法は、代謝拮抗剤のメソトレキセートを大量に用いるため腎障害や白質脳症が生じる可能性があります。 これはメソトレキセート大量療法と同等であり、R-MPV療法で特段にそのリスクが増加するわけではありません。 腎障害については、治療前、治療中、治療後で血液や尿の検査を綿密に行い、腎障害の防止に努めています。 また、ロイコボリンやメイロンという薬剤を使用して正常細胞への毒性を軽減しています。 R-MPV療法で用いるリツキサンは抗体薬で分子標的薬の一つであり、蕁麻疹やショックなどのアレルギー反応を起こしやすい薬です。 アレルギー反応を予防する目的で、抗アレルギー剤やステロイドを使用します。 その他、プロカルバジンはアルキル化剤と呼ばれる抗がん薬で、嘔気や食欲不振が起こりやすい薬ですが、あらかじめ強力な制吐薬を用いるので、実際には嘔気に苦しむことは少なく、普通に食事をとりながら治療できます。 オンコビンは微小管阻害薬に分類される抗がん薬で、手足の痺れや便秘が起こることがあります。 これら症状が生じた場合も適切に対応致します。 一方、放射線治療後に行うキロサイド大量療法では、強い骨髄抑制が生じます。 その場合、白血球を増やす薬(G-CSF製剤)を使用したり、輸血したりすることがあります。 また、重篤な感染症の発症が予測される場合はそれを予防するために抗生剤を使用することもあります。 また、シダラビン症候群とよばれる結膜炎や発熱、筋肉痛などの生じる可能性があります。 化学療法と放射線治療併用の晩期障害としては、前述した白質脳症があり、高齢者で起こりやすく、特に認知機能(記憶力、判断力など)や運動機能(歩行、書字、発声など)の低下が、年単位で進行してきます。 悪中枢神経系原発悪性リンパ腫の治療成績 メソトレキセート大量療法の治療成績 メソトレキセート大量療法と放射線治療による生存期間中央値は、3年から5年くらいであるといわれています。 R-MPV療法の治療成績 R-MPV療法と、それに続く放射線治療、キロサイド大量療法を行った中枢神経系原発悪性リンパ腫の患者さんでは、他施設からの論文によると、生存期間中央値が6. 6年とされています 3。 これは、すべての患者さんが6. 6年生きられるという意味ではなく、論文を発表した施設においては、治療した患者さんを生存期間順に並べた時に、半分の方の生存期間は6. 6年未満、残りの半分の方は6. 6年以上だったという意味です。 これらの治療成績は、治療しなければ数ヶ月、放射線治療単独だと1年半しか生存できなかった時代から見ると、かなり改善されたと言えます。 こうした薬物療法の強化により、中枢神経系原発悪性リンパ腫の治療成績が向上してきた歴史があります。 比較的若くて(60歳未満)、日常生活が普通に送れる方(麻痺や認知機能低下のない方)ほど、安全に治療ができ、その効果も高いことが知られています。 中枢神経系原発悪性リンパ腫の新しい治療法と実施可能な治療法 最近の論文では、他にも、メソトレキセート大量療法とキロサイド大量療法を同時に行う方法や、R-MPV療法後に大量化学療法と幹細胞移植を組み合わせた方法が報告されています 4,5。 治療の副作用が強く、長期成績が不明である点や、日本で使用できない薬剤が含まれているなど、いくつか問題点がありますが、今後も薬物療法を強化して放射線治療をなるべく少なくする方向で、治療法が開発されていくものと思われます。 しかし、治療効果や副作用は個人差が大きく、すべての患者さんに強力な薬物療法を行うことが良いとは限りません。 高齢者や全身状態が悪い方の場合は、強力な化学療法をすることで、かえって臓器障害などのリスクが高まり、期待した治療効果も望めなくなってしまうかもしれません。 当科ではそうした状況でも、実施可能な治療法を選択して行います。 参考文献• Deckert M, Paulus W. 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びまん性大細胞性B細胞リンパ腫について

びまん 性 大 細胞 型 b 細胞 リンパ腫

6月10日 AM 昨日の浮腫みは酷かった。。 もうそろそろ抗がん剤治療による『浮腫み』ではないと思うが、お蔭で足が重く長い時間で無く とも立ち通しは辛い。。 久しぶりに入院治療中の辛い日々を思い出した。。 さて、 以前からふと考えていたのだが、このブログ(WP は昨年11月にアメーバから引っ越ししてきて いて、ご存知の方も多いと思うが今は2か所で各々違う内容を紹介している。。 大したことは書けませんが。。 すなわち、先ずこの病気に罹患すると病型はかかわらず、『悪性リンパ腫』とは何ぞや?と言う 素朴な疑問を解決するところから始めるしかない。。 修正でもよかったのだが、文脈まで添削していると余計に時間がかかりそうで。。 これについては経験した方でないと詳細までは分からないが、大きくは病理検査での免疫抗体の 判別により分類される。。 免疫抗体など書いたところで病気を調べている段階では『?』が正しいリアクションだろう。。 しかしここは病気の判別に特に重要で、細胞摘出後に病理検査をした場合『陽性』とされる 抗体の種類によって、同じ病気でもそれぞれ症状や改善に至る経緯も違う。。 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(以下DLBCL は、免疫抗体CD20が特徴的で、 このCD20抗体には『リツキサン』が革新的にB細胞型のリンパ腫治療を進歩させたのは皆さん 知る処と思うが、私は病理検査で濾胞性にみるCD10も検出しているので一部混合型である。。 私はそれでもまだ治療が確立している方で、入院時に同室だった方の様に、 基本的にはDLBCLなのだが脊髄にほんの僅かT細胞型の 抗体(おそらくCD5とかCD7 を含み、 造血障害が顕著で最終的には自家造血幹細胞移植に 踏み切ったという難しいものもある。。 本当に残念ながら4月に他界してしまったブロ友ホーリーさんも『DLBCL』だったが、 一般的に効果的と言われる『R-CHOP』標準治療では根治出来ず、移植含め複数の抗がん剤を 使っての治療だった。。 以上を踏まえても、同じ病型でくくれるほど悪性リンパ腫とは単純なものではない事を 私自身も理解した。。 もっとも案じないでほしい。。 悪性リンパ腫の治療成績は格段に上がっているのだから、寛解は十分期待できる病気であること は間違いない。 また私は以前の記事に書いた通り、 『Ki67』(増殖細胞の掲出マーカー)の陽性率が高く、非常に活発な細胞分裂をしていた様だが、 実際に小豆大の腫瘍を自覚して2か月間の間に、リンパ節では止まらず臓器にまで腫瘍が拡大 していたのである。。 私は現在経過観察の身だが、頭や痺れが気になっているのはそういう理由があっての事。。 精巣原発という時点で予後は良くないと言われているのもあるが、 元々DLBCLに至る根源が同じなら、早目に異変は気が付かないと治療はそれだけ困難になって しまう。。 DLBCLになってしまったら、自分の病理検査の結果を把握し特徴を理解する事。。 原発や抗体マーカーの出方により対処が違う事。。 (昨日紹介した看護師さんもそれ) 以上補足しておきます。。 今現在も日本全国多数の方が『悪性リンパ腫』『DLBCL』と告知を受け、または闘病中と言う方も いらっしゃるだろう。。 全ての方が私のような半ば『能天気』に考えていられるわけではないと理解したうえで敢えて 言うとすれば、この病気はある意味開き直って病気と向き合って半ば一生お付き合いして行く 位の覚悟も必要だ。。 私の周りでさえとにかく元気な方が多いのだ。。 退院後は駅で『ワンカップ』を買い電車で飲むのが楽しみと言い、日頃はタバコを嗜み、 病院でない日は畑での重労働と温泉に通うのが日課と言って、普段から素晴らしい笑顔だった! 手前味噌ではあるが、私もようやく仕事に完全復帰して、趣味を除けば万全とはいえないまでも 罹患前とほぼ変わらない日常を送れるようになってきた。。 こうなってくると、糖尿病の方や高血圧だと言う方、慢性の胃腸障害で悩む方。。 『悪性リンパ腫』と聞けば大層だが、いったいQOLの何が違うのだろうとさえ思えてくる。。 例えは悪いが、腰のヘルニアで動けないと言う人より、人の手を借りずに動けると言う意味では 格段にQOLは高いかもしれない。。 健常者が言うなら角も立つかもしれないが、命あるもの明日も知れないのは皆同じ。。 原発が特殊な場所(精巣)だったこともあり、400万人に1人程しか症例が無く、今後同様の病気になられた方の参考にブログを書こうと思い立ちました。 2017年4月 総合病院で泌尿器科の初診察も 腫瘍マーカー及び、血液検査、エコー共に異常が発見できず、経過観察の指示。 同院長の見解は、少ない症例だが悪性の腫瘍を強く疑っているとの見解。 2017年4月末 個人の判断として精巣摘出施術を承諾、同年5月末の手術を了承。 一か月後左精巣の肥大が1. 5倍ほどに進行。 2017年5月末 精巣摘出手術の為、入院。 同月29日下腹部高位精巣摘除術により7. 5㎝の腫瘍 摘出手術成功! 2017年6月初旬 病理検査の結果が判明。 1 0万人に1人の『精巣腫瘍』では無く、リンパ節外性リンパ腫では全体の4%しかいない『精巣原発B型悪性リンパ腫』の告知。。 計算上は400万人に1人のかなり珍しい症例 2017年6月12日 紹介状を貰い、血液内科では全国的にも有名な 地元総合病院に転院。 この時点では自身の生命の時間の制約を理解せざるを得なかった。。 今現在はB細胞型の標準治療『R-CHOP』全8クールと骨髄に抗がん剤を投薬する『髄注』全8回、側精巣の放射線治療20回の治療途中である。

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びまん性大細胞型B細胞リンパ腫になって ~ 悪性リンパ腫とその後

びまん 性 大 細胞 型 b 細胞 リンパ腫

罹患率は,1985年,1995年,2005年,2011年で人口10万人あたりそれぞれ5. 5人,8. 9人,13. 3人,19. 4人と,年々増加傾向にある。 男女比は約3:2と男性に多く,70歳代が発症のピークである 1)。 組織学的にホジキンリンパ腫(Hodgkin lymphoma:HL)と非ホジキンリンパ腫(non Hodgkin lymphoma:NHL)に大別されるが大半がNHLであり,わが国におけるHLの頻度は全悪性リンパ腫のうち5〜10%程度とされている。 1.診断・治療方針決定に必要な事項 1)病歴 問診により,既往症,治療中の疾患,合併症,初発症状,症状の出現時期,全身症状(発熱,体重減少,盗汗など)の有無,必要があれば出生地を記録する。 2)身体所見 診察により以下の所見を記録する。 ・身長,体重,体温,血圧,脈拍 ・Performance Status ・貧血,黄疸の有無,皮疹の有無,胸部・腹部の聴診・打診,腫大リンパ節の有無〔有りの場合,部位(リンパ節領域名,左右),個数,サイズ,性状(硬さ,可動性の有無など)〕,触知可能な肝腫大・脾腫大の有無,浮腫の有無 ・運動神経麻痺・異常知覚・髄膜刺激症状の有無 3)一般検査 以下の検査を行う。 鼠径リンパ節や腋窩リンパ節は反応性腫大をきたすことがあるため,全身にリンパ節腫脹が認められる場合には頸部リンパ節の生検を行うことが望ましい。 開放生検が困難な場合を除いて,針生検のみの病理組織検査は診断には不十分であることが多い。 生検により得られた検体はホルマリン固定パラフィンブロックから薄切標本を作製し,ヘマトキシリン・エオジン染色を行う。 その他にも以下のような免疫組織化学検査や,EBER in situ hybridizationを行う。 ・フローサイトメトリー ・染色体分析 ・遺伝子解析 ・fluorescent in situ hybridization( BCL2, BCL6, MYC, CCND1, MALT1など) 2.病型分類 悪性リンパ腫の分類としては,WHO分類(2017)が広く用いられている。 悪性リンパ腫が含まれるリンパ系腫瘍は以下の通りに分類されている 2, 3)。 1989年にはアメリカのNational Cancer Instituteより,悪性度による分類に加えて疾患の悪性度,活動性や侵攻性といったaggressivenessの程度を考慮し,低悪性度をインドレント リンパ腫(indolent lymphoma),中悪性度をアグレッシブ リンパ腫(aggressive lymphoma),高悪性度を高度アグレッシブ リンパ腫(highly aggressive lymphoma)に分類した臨床分類が提唱され,この分類が臨床試験で広く用いられてきた。 WHO分類における病型を臨床分類に対応させると,概ね以下の通りとなる 4)。 悪性リンパ腫の基本的な病期決定には,病歴と理学所見,血球算定・血液像,生化学検査,胸部X線検査,頸部・胸部・腹部・骨盤CT,(必要に応じ)上部・下部消化管内視鏡,骨髄穿刺または生検にて行う。 かつては悪性リンパ腫の病期診断にガリウムシンチが用いられていたが,近年,PET-CTが感度,特異度とも優っていることより,ガリウムシンチに代わる検査となった。 FDG uptakeの程度は悪性リンパ腫の組織型により異なるため,FDG-PETを治療の効果判定に用いる場合には,より正確に判定するために治療前の病期診断時にもFDG-PETを,可能であれば病変の意義をより正確に評価するためにPET-CTを行うことが望ましい。 悪性リンパ腫に対する病期分類は,HLに対して開発されたAnn Arbor分類 5)がNHLに対しても用いられているが,2014年に普遍的かつ曖昧さのない病期分類の作成を目的に,Ann Arbor分類の修正版であるLugano分類(2014)が国際悪性リンパ腫会議で作成された 6)。 Lugano分類(2014)では,FDG高集積の悪性リンパ腫で治療の効果判定にPET-CTを用いる場合には治療前にPET-CTを行って病期を決定する,NHLではA,Bの全身症状を記載しなくてもよい,HLとびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫ではPET-CTを行った場合は骨髄生検を行わなくてもよいとされている。 消化管原発の悪性リンパ腫は節外病変が主病変であるため,Ann Arbor分類では病期の進展と乖離することが多い。 よって,消化管原発の悪性リンパ腫では,Ann Arbor分類に加えて国際悪性リンパ腫会議で作成された,消化管原発悪性リンパ腫のLugano病期分類(1994) 7)が用いられている。 または隣接する所属リンパ節病変を欠く孤立したリンパ外臓器病変であるが,離れた部位の病変を併せ持つ場合。 AおよびB分類(症状) 各病期は以下のように定義される全身症状の有無に従って,AまたはBのいずれかに分類される。 2)寝汗:寝具(マットレス以外の掛け布団,シーツなどを含む,寝間着は含まない)を変えなければならない程のずぶ濡れになる汗。 3)体重減少:診断前の6カ月以内に通常体重の10%を超す原因不明の体重減少。 扁桃,ワルダイエル輪,脾臓は節性病変とみなす。 Ann Arbor分類のAおよびB分類(症状)は,Lugano分類(2014)からは削除されている。 ホジキンリンパ腫のみで付加する。 5.予後因子 悪性リンパ腫は,その組織型により低悪性度,中〜高悪性度と大きく2つの予後グループに分けられる。 組織学的な予後の分類の他にも,分子遺伝学的な区別や,病期や全身状態などの患者個々の状態によるさまざまな因子が知られている。 アグレッシブ リンパ腫における予後予測モデルとしては国際予後指標(International Prognostic Index:IPI) 8)が用いられている。 近年,リツキシマブ時代のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する予後指標としてNational Comprehensive Cancer Network:NCCN-IPIが提唱されている 9)。 濾胞性リンパ腫では濾胞性リンパ腫国際予後指標(Follicular Lymphoma International Prognostic Index:FLIPI) 10),進行期のホジキンリンパ腫に対しては国際予後スコア(International Prognostic Score:IPS) 11)が用いられている。 予後因子数0または1:低リスク(Low risk) 予後因子2:中間リスク(Intermediate risk) 予後因子3以上:高リスク(High risk) FLIPIは,リツキシマブ(R)が導入される以前の時代の,後方視的な検討に基づいて作成された全生存期間の予後予測モデルであった。 その後,R時代に行われた前方視的試験の対象を基に無増悪生存期間の予測モデルとしてFLIPI2が作成された 12)。 6.効果判定規準 悪性リンパ腫に対する治療の効果判定には,1999年に公表された「NHLの効果判定規準の標準化国際ワークショップレポート」 13)が広く用いられている。 効果判定には通常はCTが用いられるが,近年のFDG-PETの普及度と有用性を示唆する検討結果を受けて,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫とHLの効果判定にFDG-PETを導入した「改訂版NHLの効果判定規準の標準化国際ワークショップレポート」が2007年に公表された 14)。 これらの効果判定規準は臨床試験の評価を国際的に統一する目的で作成されたものであるが,FDG-PETを用いた効果判定はCTのみで行う効果判定よりもその後の予後との相関がよい 15)ため,日常診療における治療の効果判定にも有用である。 PET-CT用いた効果判定では5ポイントスケールによる評価が推奨されている 16)。 血球算定,生化学検査や画像検査を適切に行い,注意深い病歴の聴取や診察を行うことが,適切な臨床的な判断に重要である。 フォローアップの頻度,期間に関する明確な指標を示すエビデンスは存在しないが,ホジキンリンパ腫や治癒の可能性があるアグレッシブ リンパ腫では,完全奏効が得られた場合は治療後の2年間は2〜3カ月毎,その後は最低でも3〜6カ月毎の追跡を3年間は行うことが推奨される。 治癒が困難と考えられるインドレント リンパ腫では,治療後の1年間は2〜3カ月,その後は3〜6カ月毎の追跡が推奨される。 悪性リンパ腫の再発は,8割以上が臨床症状の出現により発見されるとされている 17, 18)。 定期的にCTを行うことで臨床症状が出現する前に再発が発見される場合もあるが,早期発見が予後改善につながるかは明確ではない 19)。 よって定期的なCTによるフォローアップは,コストを含めた患者利益を十分に検討した上で行うことが望ましい。 定期的なPETによるフォローアップは有用性を示す根拠はなく,推奨されない 20-23)。 参考文献 1)独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター がん情報サービス ganjoho. html 2)Jsffe ES. 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