ちい め ろ 虐待。 どこまでが『しつけ』で、どこからが『虐待』??

児童虐待:被害の子ども、2019年は最多の1991人

ちい め ろ 虐待

このページの目次• 虐待を見つけたら通告する義務がある 私達日本国民には、「虐待を見つけた時児童相談所又は福祉事務所へ通告する義務」があるのをご存知でしょうか。 「児童福祉法及び児童虐待防止法」という法律に記載されており、虐待を見つけたら通告する義務が発生するのです。 中には通告することに抵抗を感じる人がいるかもしれません。 しかし通告は難しいことではありません。 通告は「電話1本」で済みます。 児童相談所又は福祉事務所へ出向く必要はありません。 虐待を見つけたり、虐待が疑わしかったりした場合は、すぐに児童相談所又は福祉事務所へ相談しましょう。 【全国児童相談所一覧】 【全国福祉事務所一覧】 虐待の通告が間違っていた場合 虐待が疑わしいものの、確信がなくて通告を躊躇してしまう人がいます。 「もし間違っていたらどうしよう」 「責任問題に問われると面倒だな」 などの考えが働きますよね。 ですが安心してください。 虐待の通告が間違っていたとしても、責任問題を問われることはありません。 秘主義務がある 通告先の児童相談所又は福祉事務所には守秘義務があります。 誰が通告したのか、また虐待を立証する義務が発生することはありません。 通告された相手に、通告者や通告詳細を知られることがないのです。 「逆恨みされたらどうしよう」と不安に思う必要はないのです。 相手には通報した側の情報は伝わりませんので、トラブルに巻き込まれる事態が発生しません。 虐待が疑わしい子供の様子 虐待が疑わしい子供の特徴をまとめました。 下記のような状態の子どもがいれば、虐待されている可能性があります。 不自然な傷が多い 子供は外で遊んでいて、こけたりぶつかったり、傷を作ることがあります。 しかし虐待の場合は遊びで出来る傷とは違い、明らかに「不自然な傷」があります。 「顔を殴られたような跡」や「タバコを押し当てられたような傷」です。 このような不自然な傷がある場合は虐待の可能性があります。 また身体的虐待の場合、目につかない箇所を集中的に行っている可能性もあります。 服を脱がなくてはわからない場所 背中や腹、脚など に傷や内出血の跡があることもあるのです。 目につかない箇所に傷が多くある場合は、虐待されている可能性があります。 夜遅くまで外にいる 習い事をしていない限り、子どもは暗くなると帰宅します。 しかし虐待を受けている子供は、夜遅くまで外で遊んでいる場合が多いです。 なかなか家に帰りたがらない子供も、虐待の可能性が疑わしいでしょう。 なぜなら家に帰ると「虐待される」と言う恐怖心があるからです。 またネグレクトの家庭では、子供を放置しています。 子供が早く帰らなくても、親は心配をしていません。 よって子供が暗くなっても外で遊んでいる場合があります。 夜遅くまで遊んでいることもは、虐待されている可能性があると言えます。 身だしなみが不潔 ネグレクトの場合、子供の育児に関して無関心な親が多いです。 そのため子供にお風呂を入らせなかったり、服や下着を取り替えない場合があります。 服装がいつも同じだったり、不潔だったりする場合、虐待を受けている可能性があります。 子供に無関心なことから、子供の身なりに関しても放置する特徴があります。 身長・体重が年齢に相応しない 子供が正常に発育していくうえで、年齢によっての平均身長・平均体重があります。 虐待を受けている子供の中には、食事をろくに与えられません。 きちんとした養育を受けていない場合があります。 食事を食べさせて貰えない子供は、栄養不足になります。 栄養不足により年齢相応でない身長・体重になってしまうのです。 同年代の子供達と比べて、身長が低すぎたり、体が痩せすぎたりする場合は、虐待の恐れがあります。 病気の場合は除く 親におびえている 虐待を受けている子供は、親の顔色や、機嫌を伺う傾向にあります。 また親の目の前でなくても、親が怒らないかをひどく気にしている場合もあります。 「親を怒らせたり、機嫌を損ねたりすることで、虐待させるのではないか」という恐怖心からくるものです。 通常は元気に過ごしていても親が目の前にいると、急に強ばったり怯える場合は要注意です。 子供の泣き声がよく聞こえている 幼い子供はよく泣きます。 特に乳幼児は泣くことが頻繁にあります。 この泣き声が尋常ではない場合、虐待の可能性があります。 癇癪を起こした時に、絞り出すような泣き方が10分以上続くような場合は気をつける必要があります。 生まれたばかりの赤ちゃんが、「1時間以上泣き続ける場合」は違和感があります。 通常であれば、親が抱っこして赤ちゃんをあやすので、長時間泣くことはなかなかありません。 幼稚園や小学生の子供でも、長時間泣き続けることは異常と認識しておきましょう。 食物に強い感心を持つ 子供同士で遊ぶ場合、友達の家に行くことがあります。 自宅に遊びに行くと、おやつやデザートが出ることがあります。 この時、子供がお腹を空かせていると、食物に「強い感心」を持ちます。 友達の分のおやつまで欲しがったり、おかわりを欲しがったりもします。 中には仏壇に備えてあるお菓子を食べたがる子供もいるのです。 また晩御飯の時間になっても帰ろうとしなかったり、 食べて帰りたいと言う場合、自宅にご飯がない可能性があります。 このように子供が食物に執着するのは、自宅でご飯を食べさせてもらえない可能性があります。 虐待が疑わしい親の様子 次に虐待が疑わしい親の特徴をまとめました。 幼稚園・学校を無断欠席することが多い 幼稚園や学校を休む時は、園や学校に連絡する必要があります。 子供が幼稚園や学校を休む時、虐待している親の中は、無断欠席させることが多くあります。 子供の養育、教育に無関心であることが原因です。 アルコールを飲んで暴れることが多い アルコールを飲むと、乱暴になり酔って暴れる人がいます。 アルコールを飲んで暴れる人の中には、暴力を振るう人が多くいます。 何度も暴れて近所から通報されていることがある家庭は、子供が虐待されている可能性があります。 人前で体罰をする 子供が悪いことをしたら、怒るのは当然のことです。 しかしその際にすぐに体罰を行う家庭は、虐待している可能性があります。 子供を怒っている時に、むやみやたらに叩く親がいます。 人目をはばからず体罰をする親は、日頃から虐待している恐れがあります。 学校や幼稚園などの面会を拒む 虐待している親の特徴として、学校や幼稚園の家庭訪問や面会を拒むことがあります。 虐待した後、子供に傷が出来た場合、人に見せられません。 つまり子供の虐待の発覚を恐れることによるものです。 子供を虐待していることを気が付かれてしまうと、逮捕される可能性があります。 ですので虐待している親は、子供を誰にも会わせないようにするのです。 近所付き合いがなく孤立している 人とのコミュニケーションが苦手で、近所付き合いがない人がいます。 また親しい友人もなく孤立している人もいます。 人との関わりが薄いと、子育てに関して相談できる人がいません。 よって孤立している人は、育児に関してストレスを抱えている人が多くいます。 「孤立していること」と「育児によるストレス」は繋がっており、「虐待」に繋がる人もいます。 親のどなり声が聞こえる 昼夜問わず、子供に対して怒鳴っている親もいます。 感情のままに怒鳴り、罵声を浴びせている場合は、幼児虐待の可能性があります。 また怒鳴り声だけでなく、壁や家の中の物音が酷いこともあります。 何かが割れるような音や、壁を叩きつけるような音が頻繁に聞こえる場合は注意しましょう。 子供を置いて外出することが多い 子供を自宅に残し、外出している親がいます。 中には仕事の関係で、子供を家に置いて外出する必要のある家庭もあります。 しかし明らかに仕事ではなく、子供を放置して「遊び」に行っている親もいるのです。 特に夜や深夜になっても帰宅せず子供を放置している家庭は、虐待のおそれがあるでしょう。 虐待の種類 虐待といってもいくつか種類があります。 大きく分けて4種類ある虐待について説明します。 身体的虐待 身体的虐待とは、蹴ったり殴ったりなどの暴行を与えることを言います。 打撲・骨折・火傷などの傷が残るものが一般的です。 傷が残らない暴行も虐待に含まれます。 身体的虐待を受けた子どもの特徴として、対人関係がうまくない場合が多いです。 性的虐待 性的虐待とは子どもへの性交・性的な行為の強要・子どもに性器を見せるなどが挙げられます。 性的虐待は、周りに気付かれないことが多いものです。 本人が誰かに告白するか、家族が気づかないとなかなか性的虐待の事実は発覚しません。 ネグレクト ネグレクトは簡単に言うと育児放棄です。 子供に必要な養育を行わず、食事も与えず、排泄物もそのままにする特徴があります。 育児放棄されている子供の特徴として、身だしなみが不潔で同じ服を着ていることが挙げられます。 またきちんと食事を与えられていないため、平均年齢より背が低かったり体重が軽かったりします。 心理的虐待 心理的虐待は、精神的にダメージを与える虐待のことを言います。 大声で威嚇したり、脅したりして恐怖を煽ります。 また無視や拒否的な態度をとったり、兄弟差別をしたりすることも、子供に精神的なダメージを与えます。 他にも自尊心を傷つける言葉を繰り返し使うことも、心理的虐待になります。 通告しても行政や児童相談所が動かない場合 虐待の疑いを、行政や児童相談所に通告すると、家庭訪問が行われます。 しかし行政や児童相談所の中には、行動を起こさない場合があります。 そのような時は下記の方法を取りましょう。 小学校に伝える 虐待が疑わしい子供が通っている小学校に連絡をします。 小学校側が家庭訪問を行ったり、再度児童相談所に通告したりします。 通告した人の情報を学校側が漏らすことはありません。 心配な場合は「自分の情報を漏らされたくない」と伝えると良いでしょう。 虐待ホットラインに電話をする 虐待ホットラインでは、「虐待に悩んでいる人」「虐待してしまいそうな人」「虐待を見つけた人」からの相談を受け付けています。 つまり虐待全般の相談を受け付けているのです。 虐待ホットラインに虐待の事実を伝えることで、虐待ホットライン側が対応します。 【子どもの虐待ホットライン】 電話:06-6762-0088 受付日:月~金曜日(土日祝日・年末年始は休み) 受付時間:午前11時~午後5時 警察に通報する 虐待により緊急性があると判斷した場合は、警察に通報しましょう。 警察が相手の自宅まで駆けつけます。 通報した人の情報が漏れることはありませんので安心してください。 虐待された子供の心の傷 虐待を受けた子供は、体だけでなく心に傷が残ります。 虐待されたことがトラウマになり、成長してからうつ病を発症してしまうことがあります。 また十分な愛情を受けて育てられなかったことから、我が子の愛し方がわからなかったり、我が子に虐待をしてしまう「虐待加害者」になることもあるのです。 まさに負の連鎖と言えるでしょう。 このように虐待を受けた傷は、成長過程で消えることなく何らかの悪影響が現れます。 少しでもその傷が軽くなるように、「虐待かな?」と迷った時点で通告しましょう。 まとめ 虐待を発見したり虐待が疑わしい場合、私達は通告の義務があります。 ですので虐待の確証がなくても疑わしいと思ったら、迷わずに行政や児童相談所に通告しましょう。 通告した人の個人情報を相手側に知らされることはありません。 虐待の通告が間違っていたとしても、責められることはありません。 それでも虐待の通告に迷う場合は、今回の記事にある「虐待されている子供の特徴」や「虐待をする親の特徴」を参考にしてください。 行政や児童相談所に通告をしても、動かない場合があります。 行政や児童相談所が動かない時は、小学校・虐待ホットライン・警察に連絡すると良いでしょう。 父親が子供を虐待する場合、母親が全てきことをまとめました。 虐待をしてしまう親には、一体どのような共通点があるのでしょうか? このライターさんの記事だけではないんですが…一見どの記事も模範解答のように正しいことが書かれてます。 こうなったときはこうする、というようなことを正当性を感じさせるよう論理的にまとめ上げられてますが、疑問に感じる文章や筆者の偏ったものの考え方が強く感じます。 現実のそういう状況に陥っている場面や当事者の親の何を知ってこのような記事を書かれているのでしょうか。 これを読んだ人がこの記事に書かれているまま受けとってしまわないか心配です。 何も知らず、それらしく見える記事に仕上げた…という感じがしますが、実際はこのとおりにいかないこともあるので、このような大変な問題を記事にする場合、当事者はもちろん専門家や現場にいる方々の話、実際に通報した人の話をしっかり調査した上で記事を書くべきでは?と思います。 ちなみに、夜間、子供だけ家に残して外出することは、たとえ理由が仕事であろうと、ダメですよ。 遊びで家をあけることと仕事で家をあけることは違うから、後者はしょうがないけど、みたいな感じで書かれてますけど、夜間子供だけ家に残す点は、何も変わらないです。 それと、経験したからわかることなんですが、通報すると、それなりに通報した人間の情報は聞かれます。 地域にもよると思うのですが、機関は、かならず通報した者の名前を聞いてきますし、対象となる人との関係性も聞いてきます。 その情報をもとに次は児童の通う学校が動くわけですが、通報した人間はある程度、特定されます。 たとえ虐待が間違えであったとしても毅然とした態度でいれる人なら問題ないんですけどね。 正しいことをしたはずの通報する側の心理的負担も後味も悪いし、居心地がしばらく悪くなることもあるので、ぜんぶ覚悟して通報してほしいです。 この記事の通りではないということ、知ってほしい。 今だからいえますが、通報せずに、まずは勇気を出して直接本人に語りかけるべきだった、と私はいま後悔しています。 育児、大丈夫?困っていることないですか?と話かけるべきだったなと。 声をかけたうえで一緒に専門機関なりに相談しにいくべきだったなと。 もっと別のやり方があった、と思いました…。 最近、このような、一見専門家が書いたように教え込ませる無責任な記事がネットで溢れてますが…私たち読書はもっと視野を広く保ち、情報を簡単に鵜呑みにしないスタンスで読む必要があると強く感じます。

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どこまでが『しつけ』で、どこからが『虐待』??

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児童虐待はなぜ解決しないのか 東京都目黒区で虐待を受けたとされる船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)が3月に死亡した事件を受け、東京都の小池知事は6月8日、都内の児童相談所の体制強化を指示。 具体的には都内11ヵ所にある児童相談所の児童福祉司、児童心理司や一時保護所の職員の人数を増やし体制を強化すること、また、東京都が警視庁と共有する虐待情報の範囲を広げる方向で、連携を強化するとの方針を示した。 小池知事だけではなく、国民民主党の玉木雄一郎共同代表は以下の5点を【必要な対応策】として明示している。 児童相談所の人的拡充と機能強化 2. 親権の制限をより容易に 3. 児童相談所と警察の全件情報共有 4. 里親や特別養子縁組の支援 5. 児童養護施設やファミリーホームなど、一時保護施設の拡充 読んで考え込む。 これらは虐待事案が起こる度に言われてきたことだからである。 問題は、なぜ今また同じことを言わなければならないか、政治の側の対応の遅滞にある。 一方で長年、子どもたちへの虐待や暴力が行き交う現場で活動している筆者としては、この内容では何年やっても虐待事案は止まないだろうとも思う。 つまり虐待現場は政治の想像を越えるもので、その認識の乖離こそ抜本的な解決策に至らない主因であるとも実感する。 あちこちの窓口に行かされては何度も同じ話をさせられたあげく、上から目線の言葉を浴びせられ、望む支援は拒絶される。 まるで「厄介者」扱い。 「人としての尊厳を傷つけられる」「二度と味わいたくない」屈辱の時間なのだ。 もちろん行政や福祉の現場で働く人々の多くは、相談者の状況を改善しようと努力しようとしていることも重々知っている。 しかし、それはあくまで法律や条例、過去の運用等に照らして一定の基準をクリアした、言わば「一次予選」を通過した人たち。 最も助けを必要としている人々はその支援の網からも外れる(無戸籍者はその典型的な事例である)。 危機を目前とした人々でも「助けを求めること」は恥ずかしいことだという意識がある。 それでも勇気を出して役所に出向いたにも関わらず、冷笑され、結局は支援も受けられないとなったならば、その絶望は深い不信感になる。 彼らが二度と行政とは関わりたくないと思うのも無理はないのである。 そうした中で事態が深刻化するのだ。

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児童虐待をしてしまう心理・予防のためにできること [ストレス] All About

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お読みになる前に この記事は、2018年に東京都目黒区で起きた虐待死事件について書かれています。 特定の人や機関を擁護したり、批判したりする意図はありません。 私の感じたことを適切に伝えるために、手記から引用している箇所がいくつかあります。 引用箇所や本文は、虐待被害に遭われている、配偶者からのDVを受けている人等が読むと、嫌な気持ちになったり、怒りが込み上げてくる可能性があります。 予めご了承の上、お読みください。 ************* 私の仕事は保健師です。 虐待のニュースをTVやインターネットで見かけると、保健師の私はまず何を確認するか。 初めに、虐待が発生した自治体はどこか。 次に被害を受けたお子さんの名前に見覚えが無いか。 最後に、お子さんが生きているかどうか。 自分が関わった家庭じゃないよな…?と頭をかすめる。 これは虐待対応を業務とする人なら、一度は経験があるのではないでしょうか。 もうおねがいゆるして 亡くなった船戸結愛ちゃんが書き遺した言葉は、事件を知った大人たちの心をえぐっていきました。 2018年3月2日 彼女の亡くなった日からもうすぐ2年が経ちます。 ************* 当時は実際に暴力を振るっていた養父(母の再婚相手)への批判もさることながら、子どもを養父から守れなかった母への批判も相当だったと記憶している。 保健師の自分を抜きにして、実はそういう世論にモヤモヤしていた。 「母親なら子どもを守って当然」 世の中に見えない形で蔓延している母親の自己犠牲論にはうんざりした。 父親だって子どもを守って当然だ。 それがたとえ実子じゃなくても、養子縁組をした時点で責任を持たねばならない。 実子以外を排除しても仕方ないという動物的理由は、男性だからといって適応されるわけがないのに。 保健師としての自分がまず思ったのは、この家庭にはどこの機関も関わっていなかったのか?だ。 なぜなら、どこかしらの支援機関が関わっていながら、こんな悲惨な結末を辿るわけがないと思ったからだった。 今回の手記でも確認してみたが、もちろん支援機関は関わっていた。 しかも複数。 まず目黒区に転居する前の香川県で一時保護2回、子どもの定期通院、母の精神科通院、転居後も児童相談所が介入を試みていたようだ。 こんなにも支援機関が関わっていながら、なぜ最悪の結末を防げなかったのか。 どこの支援機関が悪かった とか、そんな単純な話は、ここではしない。 というより、できない。 母の手記を通して、支援者はどうあったらよいのか、自分に落とし込んでみようと思う。 ************* 手記を読んでいて、一箇所だけ、涙がこみ上げた部分があった。 それは壮絶な虐待、DVの描写の部分…ではなく、事件が起きた目黒区を管轄する、品川児童相談所職員が、裁判で発言した言葉だった。 9月4日(水)第二回公判 品川児相の証言を聞いて 品川児相には裁判前からずっと謝りたかった。 私の児童相談所への間違ったイメージによって追い返してしまったこと、本当に申し訳ありませんでした。 香川の児相職員との関係がうまくいっていなくて、児相とは家庭をぐちゃぐちゃにする組織だと思っていた私が悪かったのです。 裁判での「お母さんも助けてあげたかった、家族みんな。 助けてあげたかった」という発言を聞いて、私があなたときちんと関係を結べていたら、結愛は助かったと思い、心から後悔しました。 【P173-174】 児童虐待の被害者は、被害を受けている子どもだ。 児相職員等、児童虐待に携わる人は、子どもを守るため という大義名分を持っているからこそ、理不尽な保護者にも立ち向かえる。 でも被害を受けている子どもを救うためだけの支援ではない。 加害者である保護者に、これ以上、大きな罪を背負わせないための支援でもあるのだ。 品川児相の職員は、支援者を代表して、みんなが思っていたであろう言葉を、母に伝えてくれた。 会ったこともない、見たこともない、どこの誰さんだかも知らない児相職員の言葉に、こんなに気持ちが込み上げてくるとは思わなかった。 私はこの家庭に関わっていない。 けど伝えたいことは、児相職員と同じだった。 ************* 手記の中で、彼女は運命的な出会いをした と記述している。 それは彼女を担当した弁護士さんとの出会いだった。 起訴される日が近づく中、私は運命的な出会いをした。 はっきり言ってもう誰とも話したくなかったし、何もかもを放棄したかった。 <中略> 紹介された女性弁護士の第一声は「若いお母さんだね〜」だった。 私はびっくりした。 もっと責められたり、呆れられたりすると思っていたから。 でも目の前にいる弁護士さんははっきりとした物言いをしそうなのに、とっても優しい瞳をしている。 瞳がこの人の瞳であることをとっても喜んでいる感じだった。 【P112】 4月に作った遺書は捨てた。 弁護士先生に今までのことをすべて話す決断をした。 本気で死ぬことを考えて何度も何度も死のうとしたこと。 先生は涙を流してくれた。 この1年間、死のうとしていたこと、辛かったこと、自分の本音、自分の思ったこと、感じたこと。 ずっと誰にも言わずに黙ってきた。 話しても無駄だと思っていたから。 この先生は他の人とは違った。 この先生に相談すれば私にとって正しい方法で必ず助けてくれる。 この先生以外に相談すれば私にとって間違った方法で助けようとしてくる。 同じ助けてくれるにしても全然ちがう。 【P148】 これら以外の文章にも、彼女が、この弁護士さんを信頼している様子が感じられる言葉はたくさんあった。 「この先生に相談すれば私にとって正しい方法で必ず助けてくれる。 この先生以外に相談すれば私にとって間違った方法で助けようとしてくる。 」 私はこの文章にハッとさせられた。 助けてくれる と 助けようとしてくる 似ている様で、全く違う。 私がいつもおこなっている支援は、後者になっていないだろうか。 私の瞳は、相手を安心させられる眼差しになっているだろうか。 ************* 私は傷のなめ合いみたいなことが嫌いだった。 仲間なんていらないと思っていた。 しかし子供たちを守るためにはたくさんの仲間が必要だと思った。 仲間からたくさんのことを学びたいと思った。 【P225】 手記の最後のページにはこう書かれていた。 もっと早くに、彼女が気づけていたら。 誰かが彼女の仲間になれていたら。 そう思わずにはいられなかった。 しかし彼女が、上記のように考えられるようになったのは、彼女を支えてきた支援者達の、並々ならぬ熱意と、技術と、時間のおかげだと思う。 人の考え方を変えるのは、想像している以上に難しい。 それを抑え込むでもなく、押し付けるのでもなく、自然と、本人が変わっていけるところまで見守ってくださった方々に、なぜだか、私も感謝をしたい気持ちになった。 ************* この手記は、母サイドから書かれたものだ。 なので、実際に暴力を振るっていた養父の背景についての記述はほとんどない。 だが手記から「俺やお前(母のこと)のような大人になって欲しくないから」と言いながら、しつけと称した暴行をおこなっていたと知った。 この言葉だけで全てがわかるわけではない。 ただわかるのは、彼は彼自身を好きになれずに大人になった という、やりきれなくて、虚しくて、悔しい事実だ。 自分の犯した罪の重さを、真に感じるためには、たぶん、なんらかの支援を受ける必要があるのではないか。 彼も、いつかの、被害者だったのかもしれない。 と、ふと頭をよぎった。 ************* 2019年1月 もう一件、忘れられない事件がある。 千葉県野田市で起きた、小4女児の虐待死事件だ。 目黒区の事件と似通った点(父から母へのDV、転居、SOSを拾いきれなかった)もあり、2つの虐待死事件をセットで覚えてる人も多いと思う。 こちらの事件は父親の裁判が続いている。 2つの事件が強烈だったためか、世の中にも変化が起きた。 私の体感ではあるが、明らかに近所や知り合いからの虐待通報が増えた。 また、もう1つの大きな変化として、子ども自身が「親に叩かれているから、やめるよう言って欲しい」と自ら通報するパターンが出てきた。 親子喧嘩の延長では?と疑う事例かと思いきや、実際は真っ当な通報ばかりだった。 子どもにも権利があって、それはたとえ親や家族であっても侵害してはならない。 本来なら、学校教育の場や家庭から学んでいくべき常識を、悲しい事件の報道で学ばせる大人たち。 大人は子ども達に何を残していきたいんだろう。 おわりに 手記が発売されると知って、正直複雑な気持ちになりました。 加害者が出した本を、お金を出して買っていいのか、と。 だけどそれ以上に、私は知りたいと思いました。 助けられるはずだった家庭を、どうして助けられなかったのか。 どのようにして、あの家族が、機能不全におちいっていったのか。 目を背けたい事実には、目を背けてはいけない事実が隠れています。 はじめは買うか悩みましたが、今は手記を読んだことに後悔はありません。 児童虐待は、毎日、どこかの町で、あなたの隣で、起きています。 彼女は、あなただったかもしれない。 行政職員だけでは、守れる命に限界があります。 社会が、地域が、近所が、家族が 自分ごととして虐待を考えられるようになったら。 暖かい眼差しで見守り、寄り添ってくれる人がもっともっと増えたら。 今よりたくさんの命や、誰かの心が救われると信じています。 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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